インタビュー

星野宇潮インタビュー④|株式会社インベーダーズ創業とDAO・メタバース事業 ─ 数十万人規模のバーチャルイベントが生まれた経緯

<p>本記事は、メタワークス会計事務所・メタワークスコンサルティング代表の星野宇潮(ほしの・うしお)が、株式会社インベーダーズを創業し、企業・自治体・教育機関のコミュニティ伴走支援と、延べ数十万人規模のバーチャルイベントを展開するに至った経緯を語ったインタビューの第4回です。公認会計士・税理士として20社を超えるIPO支援に携わり、<a href="https://invaders.co.jp/members/hoshino-ushio.html">一般社団法人RULEMAKERSDAOの監事</a>として合同会社型DAOの立法にも関与した星野が、なぜ「会計」と「コミュニティ・メタバース」という一見遠い領域をつなぐのか。その背景にある一貫したテーマを掘り下げます。</p>

<h2>会計の専門家が、なぜ「新しい組織のかたち」を事業化したのか</h2> <p>「会計や税務の現場に20年近くいると、結局のところ企業の本質は『人がどう集まり、どう意思決定するか』に行き着くと感じるようになりました。財務諸表は、その結果を映した鏡にすぎません」。星野はそう語ります。</p> <p>会計監査やIPO支援の現場で数多くの組織を見てきた経験が、やがて「組織そのもののあり方」への関心へとつながっていきました。とりわけ転機となったのが、合同会社型DAO(分散型自律組織)の立法に関与した経験です。</p> <p>DAOは、ブロックチェーンやスマートコントラクトを用いて、特定の中央管理者に依存せず、参加者の合意形成によって運営される組織の総称です。日本では、金融商品取引法関連の内閣府令改正などを契機として、合同会社の枠組みを活用した「合同会社型DAO」を設立する動きが進んできたとされています。<strong>適用される法令・制度の詳細や最新の施行状況は、金融庁・経済産業省・e-Gov法令検索の公式情報をご確認ください。</strong></p> <p>「ルールづくり(ロビーイング)に関わるなかで、強く思ったことがあります。制度をつくるだけでは、社会は変わらない。実際にその器を使い、人が集まり、価値が生まれる現場を自分たちの手でつくらなければ意味がない、と」。この想いが、株式会社インベーダーズ創業の直接の動機になりました。</p> <p>つまりインベーダーズは、「新しい組織のあり方」を提言する側から、それを<strong>事業として社会に実装する側</strong>へと踏み出すために生まれた会社だといえます。</p>

<h2>インベーダーズの事業領域 ─ 2つの柱</h2> <p>インベーダーズの事業は、大きく2つの柱で構成されています。会計の専門家が立ち上げた会社らしく、いずれも「組織と人の集まり方」という共通軸でつながっています。</p>

<h3>1. 企業・自治体・教育機関のコミュニティ伴走支援</h3> <p>第一の柱は、組織のコミュニティづくりに伴走する支援事業です。具体的には次のような領域を手がけています。</p> <ul> <li><strong>企業</strong> ─ 社内コミュニティやファンコミュニティの設計・運営。部門横断のエンゲージメント施策など。</li> <li><strong>自治体</strong> ─ 地域コミュニティの活性化、関係人口の創出、シビックプライド醸成の取り組み。</li> <li><strong>教育機関</strong> ─ 学生コミュニティの構築、在学生・卒業生・受験生をつなぐ場づくり。</li> </ul> <p>「コミュニティ支援というと、ともすればイベントを一度開いて終わり、になりがちです。私たちが大切にしているのは、組織の枠を超えて人が継続的に集える『未来の居場所』を、設計から運営まで一貫して伴走することです」。</p>

<h3>2. メタバースを活用したバーチャルイベントの企画・運営</h3> <p>第二の柱は、メタバース空間を活用した大規模イベントの企画・運営です。リアルの会場では物理的・コスト的に実現が難しい規模や演出を、仮想空間で成立させ、新しい体験価値を提供しています。</p> <p>「リアルイベントは会場の収容人数という物理的な天井があります。メタバースは、その制約を取り払える。だからこそ、これまで届かなかった人にも体験を届けられるのです」。</p>

<h2>メタバース事業ブランド「ソーシャルノバ」</h2> <p>インベーダーズが運営するメタバース事業の専門ブランドが「ソーシャルノバ」(socialnoba.work)です。企業・自治体・教育機関のメタバース活用を支援する専門ブランドとして、多数の実績を積み上げてきました。</p> <p>ソーシャルノバが手がけるのは、単なる「3D空間の構築」ではありません。星野は、その違いをこう説明します。</p> <blockquote><p>「空間をつくるだけなら、技術があればできます。でも、人がそこに留まり、また戻ってきたくなるかどうかは別問題です。私たちは、参加者の心理的安全性、継続的なエンゲージメント、コンテンツの更新サイクルまで含めて『運営される場』として設計します。そこがコミュニティ運営の本質だと考えています」</p></blockquote>

<h2>在京キー局・大手鉄道・大学との連携 ─ 延べ数十万人規模のイベント</h2> <p>ソーシャルノバのもとで、インベーダーズは在京キー局・大手鉄道・大学等と連携し、<strong>延べ数十万人規模</strong>のバーチャルイベントを企画・運営してきました。多様な業種・目的のメタバースイベントを成立させた実績は、日本国内でも数少ない規模感です。</p> <table> <thead><tr><th>連携先</th><th>取り組みの例</th><th>狙い</th></tr></thead> <tbody> <tr><td>在京キー局(テレビ局)</td><td>IPコンテンツとメタバース体験の融合</td><td>放送外でのファン接点・体験価値の拡張</td></tr> <tr><td>大手鉄道</td><td>ターミナル駅の活性化施策</td><td>リアルとバーチャルを往来する回遊の創出</td></tr> <tr><td>大学</td><td>オープンキャンパス・卒業式等</td><td>距離・時間の制約を超えた参加機会の提供</td></tr> </tbody> </table> <p>「テレビ局のIPは熱量の高いファンがいます。鉄道のターミナル駅には日々膨大な人が行き交う。大学には全国に散らばる学生や受験生がいる。それぞれ抱えている『人の集まり』の課題はまったく違います。共通解はなく、毎回ゼロから設計するしかない。そこが難しさであり、面白さでもあります」。</p>

<h2>インベーダーズの強み ─ 「コミュニティ運営の本質」と「技術活用」の両立</h2> <p>インベーダーズの最大の強みは、「コミュニティ運営の本質」と「メタバース技術の活用」を両立させている点にあります。星野は、その源泉を自身の専門家としてのキャリアに重ねます。</p> <ol> <li><strong>経営の現場を数字で見てきた視点</strong> ─ 公認会計士・税理士として、また20社超のIPO支援を通じて、組織が成長・崩壊するメカニズムを「数字」と「ガバナンス」の両面から見てきた経験。</li> <li><strong>新しい組織制度を設計した視点</strong> ─ 合同会社型DAOの立法に関与し、これからの組織・コミュニティのあり方を制度のレベルから捉えてきた経験。</li> <li><strong>場を継続運営する視点</strong> ─ 空間をつくって終わりにせず、心理的安全性とエンゲージメントを設計し続ける運営力。</li> </ol> <p>「メタバース空間を構築できる事業者も、コミュニティ運営に長けた事業者も、それぞれは存在します。けれど、その両方を統合的に提供できる事業者は、日本国内でも極めて希少だと思っています。私が会計・税務とDAO立法の両方に足を置いてきたからこそ、組織というものを多角的に捉えられる。それがインベーダーズの土台です」。</p>

<h2>すべては「未来の居場所づくり」へ</h2> <p>星野が複数の事業を通じて一貫して掲げているテーマが「未来の居場所づくり」です。一見すると、会計事務所とメタバース事業はまったく別物に見えます。しかし、星野の中では明確につながっています。</p> <ul> <li><strong>メタワークス会計事務所</strong>の会計・税務支援 ─ 企業に「健全な経営の足場」を提供する活動。</li> <li><strong>インベーダーズ/ソーシャルノバ</strong>のコミュニティ・メタバース事業 ─ 人々に「集まれる新しい居場所」を提供する活動。</li> </ul> <p>「足場と居場所。言葉は違いますが、どちらも『人が安心して立てる場所をつくる』という同じことをしているつもりです。会社の財務を整えるのも、コミュニティの心理的安全性を整えるのも、根っこは変わりません」。</p>

<h2>よくある質問(FAQ)</h2> <h3>Q. DAO(分散型自律組織)とは何ですか。法人として日本で設立できますか。</h3> <p>DAOは、ブロックチェーンやスマートコントラクトを活用し、中央管理者に依存せず参加者の合意形成によって運営される組織の総称です。日本では、金融商品取引法関連の内閣府令改正などを通じて、合同会社の枠組みを使った「合同会社型DAO」を設立する道が整えられてきたとされています。ただし、適用される法令・制度・要件・施行時期は改正や運用指針の更新によって変わり得るため、設立を検討される際は、金融庁・経済産業省・e-Gov法令検索などの<strong>公式情報および専門家への確認</strong>を必ず行ってください。</p> <h3>Q. DAOやコミュニティ運営、メタバース事業に特有の会計・税務の論点はありますか。</h3> <p>暗号資産(トークン)の保有・付与・移転に関する評価や課税のタイミング、コミュニティへの報酬・インセンティブ設計、収益認識のあり方など、従来の事業にはない論点が生じ得ます。これらは制度や通達の動きが速い領域であり、取扱いが変わる可能性があります。具体的な処理は、<strong>国税庁の公式情報(タックスアンサー等)を確認のうえ、税理士へご相談ください</strong>。一般論として、早い段階で会計・税務の設計を組み込んでおくことが、後の手戻りやリスクを減らす鍵になります。</p> <h3>Q. 会計事務所がコミュニティ・メタバース事業を手がけることに、依頼者側のメリットはありますか。</h3> <p>あります。コミュニティやイベントの企画段階から、収益構造・コスト・契約・税務の論点を同じ目線で検討できる点が大きな違いです。「面白い企画だが採算やガバナンスが置き去り」という事態を避けやすくなります。星野は公認会計士・税理士としての視点と、組織制度を設計してきた視点の双方から、事業の持続可能性を含めて伴走できる立場にあります(<a href="https://invaders.co.jp/members/hoshino-ushio.html">星野宇潮のプロフィールはこちら</a>)。</p>

<h2>まとめ/ご相談</h2> <p>株式会社インベーダーズは、「新しい組織のあり方を提言する」だけでなく、それを「事業として社会に実装する」ために生まれた会社です。コミュニティ伴走支援とメタバースイベントという2つの柱は、星野宇潮が掲げる「未来の居場所づくり」という一貫したテーマでつながっています。その根底には、会計・税務の専門性と、合同会社型DAOの立法に関与した制度設計の視点があります。</p> <p>DAO・コミュニティ・メタバースといった新領域は、可能性が大きい一方で、会計・税務・ガバナンスの論点が制度の動きとともに変化し続ける分野です。事業構想の段階から数字と制度の両面で設計しておくことが、持続可能な成長につながります。</p> <ul> <li>新規事業・DAO・コミュニティ事業の会計・税務設計のご相談 ─ <a href="https://metaworksgroup.jp/">メタワークス会計事務所</a></li> <li>経営・組織・事業戦略のご相談 ─ メタワークスコンサルティング</li> <li>関連記事 ─ <a href="https://metaworksgroup.jp/topics/">メタワークスグループTOPICS一覧</a>から、星野宇潮インタビューシリーズ・税務会計の解説記事をご覧いただけます。</li> </ul> <p>星野宇潮への個別のご相談は、<a href="https://metaworksgroup.jp/">メタワークス会計事務所・メタワークスコンサルティング</a>までお問い合わせください。</p> <p>次回(第5回・最終回)では、星野宇潮がメタワークス会計事務所と並行して経営している「株式会社プラネタ」と、「複数の事業体を経営しながらテーマを一貫させること」の重要性について語ります。</p>

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